季節の変わり目のおりは、発酵がなかなか上手には行きません。
今年のように、平年より暖かな日が多く安心をしていると、
急に寒くなったりします。
安定した温度管理の機械が有ればさほど苦労はしないのですが、
そうもいかない事が多いです。
予定の時間に発酵がうまく行けば何よりですが、
夜中の温度が急に下がったりすると
事は重大です。
朝になって工房に着き、
さて作業を初めましょうと思いましても、
生地の発酵がまだまだ早い場合は、
本当に途方にくれてしまいます。
油脂や砂糖、卵等が入っている生地の時
発酵場所の温度をあげなくてはなりません。
未発酵状態がどの程度か?にもよります。
余り大幅に発酵状態が、悪い時には、
どうしようも有りません。
ただこのように、大幅に発酵状態が狂う事は、
それ程有るとは思えません。
少々の未発酵の場合は、生地を容器から出して、
まとめて麺棒をかけます。
伸びたら、又ひろげて、麺棒をかけます。
平たく伸した状態で、暖かな温度の所に置いておくと良いです。
1時間に一回位の割合でこの作業を行って下さい。
2~3回行うとかなり発酵が進みます。
何もしないでそのまま待つよりは良いです。
シンプルな白生地の時
この生地の発酵が早すぎる場合は、とても大変です。
と申しますのも、『ただひたすら 待つしか』 方法がないからです。
もちろん温度を上げれば、発酵は早くなります。
しかし、発酵温度を、22~24℃くらいまでで止めて置かないと、
出来上がりのパンの味が悪くなります。
仕方がないので、ギリギリの温度まで、
温度を上げて対処します。
一次発酵が終わって、成形の時にも力を強く入れて成形をします。
最終発酵も、いつもより、長めに取ります。
かなり発酵を長めにとっても、
一次発酵不足を補うことは余り出来ません。
焼き上がりのパンは、どれも少し膨らみが悪くなります。
頑張っても、シンプルな生地の場合は、一次発酵不足を、
最終発酵で補うことには難しいのです。
しかし、どうしょうもなく膨らまないわけではなく、
製品として、売れる状態にはなります。
よく、日常の仕事では、この状態でパンを
焼かなければならない時が有ります。
時間が決められている時などは、どうしょうも有りません。
決められた時間にパンを納めなければならないのですから。
このように 一次発酵は、発酵温度をきちっと設定出来ないと、
後の作業にかなり影響がでてしまいます。
ですから、 シンプルな生地だけは、特に気をつかって
外気に左右されないような場所に置く事が大切です。
今日はここ迄、深呼吸を3回してオシマイ。
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