国内産小麦とホシノ天然酵母

でのパン作りが始まる。

小麦の種類を決めるまで

今から40年近く前です。

その頃もちろん国内小麦でパンを作って

いるところはありませんでした。

イーストでパンを作っているところでも全てが

外国産の小麦でした。

だいたい、グルテンが少なく【うどんこ】

と呼ばれていた、国内産小麦ですから、

手を出す人が居なかったのです。

生活クラブ生協の人達の熱意がものすごく、

  • アレルギーで困っている子どもたちがおおい。
  • 残留農薬と、食品添加物が原因
  • 安全な食べ物が食べたい。
  • 他の店でことわられてきている

等等、是非、国産小麦で作って欲しいと言われ、

『それでは』と。

重たい腰を上げることになりました。

伊藤が、農水省の研究員をしていた友人に

資料を集めてもらい、小麦の種類を絞り込み、

最終的に、北海道の「ハルヒカリ」

と岩手の[ナンブ小麦」が候補に上がりました。

2つをくらべてみて、

グルテンが少ないけれども、

安定供給のできる【ナンブ小麦】

に決めたのでした。

いよいよ作ってみる。

東日本産業からナンブ小麦をとりよせ

試作に入りました。

ナンブ小麦は、手で触ってみても、

『しっとり』としていて、

水分量が多く感じられました。

グルテンが少ないので仕込む

水分量も少なくしなければなりません。

何度かやってみて、水分量は52%としました。

次に、どのくらいの捏ねにするかです。

あまり捏ね時間を長くは取りませんでした。

一般にカメリア等で仕込みをすると、20分

は、捏ねに時間をかけます。

《ストレート方の仕込み》

ナンブの場合は、初めに8分で終えました。

《ストレート方の仕込み》

ずいぶん早いなぁ。と思いました。

「これは、仕込みが楽だわ」と

喜んだ覚えが有ります。

いままで通りに、中種方でやっても見ました。

国内産小麦の場合、中種方でやると

初めの発酵の見極めのタイミングが

非常に短くなります。

そこをあわせるのが、とても大変で、

失敗ばかりをしていました。

そこで失敗をすると、

パンが全く膨らまないのです。

まぁ、ひどいパンを沢山作った事か。

《がっかり》の大安売りでした。

でも、たまたま上手く出来た時は、

とてもおいしいのです。

ここで 美味しくなかったら、

続いていなかったでしょう。

しかし余りの成功率の悪さに耐えかねて、

【ストレート方】で行う事に決めました。

ストレート方は少し淡白な味でした。

でも発酵の見極めが一度で済、簡単だったので、

ストレート方で行う事に決めました。

始めた当初は、外麦、中種で作って居たパンの味の方が

良かったと思っていました。

国内産小麦を使ったパンには、初めから

砂糖は入れない事にしました。

この当時は、「パンに砂糖を入れないでは、

作れない」と思っていたパン屋さんも多く、

皆にびっくりされました。

【元祖 塩パン】 です。

国内産小麦は、やはりかなり難しく、

状態の良い、出来栄えのときが少ないのです。

少しの加減で、ホイロで生地が割れて

来たりしました。

出来の悪いパンでも、

配っている生協の方々には、

快く受け取っていただけました。

本当に助かりました。

今日はここまで、

深呼吸を3回してオシマイ