一次発酵の温度について・生地による違いを知る

天然酵母パンとは

一次発酵の温度について

 

ホシノ丹沢酵母を使用してパン作りを

行っている場合。

パンの生地による一次発酵温度の設定がかなり

違います。

 

また、ホシノ酵母の場合と、ホシノ丹沢酵母でも、

発酵温度の違いが有ります。

酵母にはそれぞれの特徴が有ります。

こちらでは ホシノ丹沢酵母を使用する場合の

説明です。

 

シンプルな生地の場合

(白生地、全粒粉入りの生地など)

カンパーニュ

 

 

 

 

酵母は、少し低温での発酵になります。

18℃~20℃で時間を長くとり

一次発酵をさせると

美味しいパンになります。

 

捏ね上げ温度も設定温度に近い温度に

してください。

高い場合は冷蔵庫で冷やしてから発酵

させます。

塩分の入らないパンの時

これらも18℃で同じですが、発酵は

早めになります。

捏ね上げ温度を低くしてください

 

全粒粉の量により違ってきます。

全粒粉100%の場合は捏ね上げ温度を

2~3度低くしてください

 

リッチな生地の場合

 

 

丹沢酵母は対糖性が悪く、

糖分の多い生地のときは、

温度を上げる必要が有ります。

 

糖分が10%以上の生地のときは、

24℃~26℃で発酵させると、

美味しいパンが出来ます。

 

糖分の量により時間が変ってきます。

糖分の多い生地の場合バターが入っている物

が多いと思います。

 

バターが入っている生地を28℃以上にして

発酵させると、生地からバターがにじみ

出てきます。

そのような状態になりますと生地が

美味しくなくなります。

 

ですから糖分が多くバターが入った生地は

発酵時間を長くとる必要が有ります。

 

シュトーレンやパネトーネ等は20時間以上

一次発酵に時間がかかります。

生地の状態を見て作業をしてください。

 

又、糖分が10%以上有る生地を20℃とか18℃で

発酵させると甘みが薄くなります。

 

今までの経験で、低温で発酵させると、

砂糖の部分を初めに酵母が食べてしまい、

糖分が極端に少ない感じになってきます。

 

それを25℃位で発酵させると、酵母が、

澱粉を糖化した糖を先に

食べるので

砂糖の糖分が残り、甘みが有ります。

 

ですから、このような生地を余り低温で発酵

させる事は、勿体無いのです。

 

この現象はとても興味深い事です。

何度も経験をしています。

 

糖分が6~10%くらいの時は、その中間

22℃~24℃くらいで発酵させます。

 

生地は、なるべく捏ね上げ温度からそのままの

温度を保ち発酵させる事が一番よく

美味しいパンができます。

 

捏ね上げ温度が思うようにいかない場合は

冷蔵庫で冷やし 調整してください。

冷蔵庫で冷やす場合は生地の量と生地の

大きさを考えて下さい。

 

ビニールに入れて平たくすると早く

生地は冷えます。

 

そしてもう1点、砂糖の入った生地の場合、

一次発酵を少し早めに切り上げて、

最終発酵をながくした方が

味が良いように思います。

 

ただこれは砂糖の入ったパンの時だけです。

何も入らない生地の場合は、

一次発酵の見極めをしっかり正確に行わないと、

生地の膨らみが悪くなります。

(国産小麦の場合は特に一次発酵の見極めを

厳しくしてください。)

 

何も入らない生地のパンを作る事は

気を抜けなく、難しいのです。

パン作りは、どの行程も気がぬけません。

 

ですから、毎日同じようなことをしていても

、温度、湿度の違いなどで微妙に行程が

違ってきます。

 

こんな所が、機械と違って、人間味があり、

楽しく、飽きない仕事だと思います。

 

発酵については、専門的に勉強をすると、

良いと思います。

とても難しい分野ですが何年やっていても、

又、新たな気づきがあります。

 

是非、興味がある方に、パン作りを

、続けていってもらいたいです。

 

パンはしっかりした方法で作ると本当に

美味しくできます。

 

残念ながら最近のパンは、早く作ること

と柔らかいパンを作ることばかりで、

本当のパンの味は、どこかに行ってしまい

ました。

 

是非本物のパン作りを続けてください。

 

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