パンの発酵については、様々な切り口が有ります。
- 温度の違い、
- 生地の材料の違い(砂糖、卵、乳製品、油脂等)
- 成形の違い、
- 粉の違い
- 酵母の違い、
- 発酵の見極めの違い発酵の見極め
まだまだ、詳しく考えると、実に多くの原因が有ります。
今回は、成形の違いについて考えてみましょう。
成形の違いによる発酵の差
パン作りに於いて、生地を扱う方法は、扱う人により
かなり違いが有ります。
人間は一人ひとり全く違う感覚を持っています。
一緒に仕事をしていて、とてもその事がよくわかります。
パン教室などをすると、人数がもっともっと多いので
本当によくわかります。
【十人十色】とは、よく言ったもので、全くそのとおりです。
さて、話を戻しますが、
パンの生地は本当に繊細で微妙です。
ですから、生地に人間の手が触れれば触れる程
生地の発酵は進みます。
なんと言っても人間の体温は36℃程あるのです。
その温度がどの程度の長さと強さで生地に接しているか?
は結構重要な事なのです。
● 生地を丸める時に、一次発酵が上手くできていれば、
少々力強く丸めても、そして初めに、生地を潰して
ガス抜きをしてから丸めても、大丈夫です。
さ程の変化は有りません。(形的に)
見た目の変化はありませんが、しかし味の変化は有ります。
生地は力が加わるか、加わらないかによって、味が違ってきます。
力を入れると、その分味は薄くなっていきます。
● 一次発酵が手前の生地を成形しなければらない時
(仕事の手順として、よく有る事です。)
この時の生地の扱いは、力強く成形するとよいのです。
生地を容器から出して、一旦麺棒で伸すと良いです。
それから分割をして、新たに成形をします。
一旦麺棒をかけるかかけないかは、少し違いが有ります。
● 一番面倒なことは、一次発酵オーバーの生地です。
こちらを扱う場合には、本当に気を遣います。
丁寧に優しく、生地を扱います。
力を入れずに軽く丸めます。
ここで力を入れすぎると、
発酵しなくなり膨らまないパンになったりします。
(成形する人により、パンが膨らまなかったり、膨らんだりします。)
特に天然酵母と国内産小麦で作る場合は、そのようになります。
このようにパンの発酵はとても微妙です。
永いパンの歴史の中で、生き残っている
フランスの【フランスパン】
イタリアの 【チャパッタ 】等は、
本当に生地を潰したり、麺棒で伸したりはしていません。
自然のまま、発酵したままで、手をあまりかけないで
成形をしています。
長い経験の中で、美味しいパンにするための、知識が
生まれてのでしょう。
さすがということです!
今日はここ迄深呼吸を3回してオシマイ
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