天然酵母パンの初め
もうずいぶん昔40年以上前の話
日本に「天然酵母パン」がお目見えしたころ。
「何だか体に良いパンが有るらしい」
と人気になりました。
ホシノ昌さんがホシノ酵母を発表したころです。
食べ物に気を使っている当時の主婦の方々が
こぞってパン作りに励みました。
自家製酵母のはしりは【ノバ】さんは
ヨーロッパの酵母作りで酸味の有る独特なパン。
国内では、【丸十】さん等がはしりです。
その頃の天然酵母パンパンは硬く、
ふくらみの悪い物でした。
それでもイースト(今でいうパン酵母)のパンより
身体に良さそう。
そんなことで ブームになりました。
知識層の奥様方に浸透していきました。
しかし 硬い 酸っぱい 不味い
の3点セット。
ただ ただ 健康に良さそうとの事で
ある程度は売れていました。
当時の普通のパンはイースト臭が結構
鼻についたものでした。
それからだんだん自家製で天然酵母を起こし
パンを作るパン屋さんがずいぶん増えてきました。
国産小麦でも作るように
差別化をはかるためと、国産小麦の需要を
増やすためにも、
国内産小麦を使用するパン屋さんが
出てきました。
最近では大手のメーカも国産小麦を
使用しています。
ただ 価格の問題と、供給量が足りない
ので多くは使えません。
現在イーストもずいぶん改良され、
香りもそれ程ひどくなくなってきました。
天然酵母が長時間発酵を取るので、
イーストでも長時間発酵を取るような物も現れ、
パンの味は随分改善されました。
国産小麦の難点は、小麦の性質上
パンの膨らみが少ない事です。
慣れないと作りずらい部分が有ります。
そして価格の面でも高くなり、それを売値に
反映する事になります。
消費者がその良さを分かりません。
一番の問題は、農薬ですが、やはり消費者
に説明しても、なかなか理解を得ないです。
気にしている人たちは、
ほんのほんの一部です。
天然酵母の事は気にしていても、
小麦粉迄気にする人は余りいないようです。
天然酵母のパンの価値は?
最近のパン業界を見ていると、お客様の
天然酵母パンに対する関心が薄れて
きているように思います。
殆ど気にかけていない。
天然酵母パン! それがなに?
っていうような かんじです。
ですから国産小麦の事ついても
無頓着です。
結局、今までの流れで何がそうしたのか?
初めの、硬い 不味い 酸っぱいのうち、
不味い 酸っぱい は改善されています。
硬いに関しては、一部の商品のみで改善は
されています。
後考えられることは、価格の問題だけです。
国産小麦を使い手間をかけると価格が
高くなります。
この辺りを理解できる人達だけに販売では、
たかが知れています。
多くの市販のパンは、価格が安いです。
これからの道
天然酵母パン作りも、以前よりずっと
作るのが楽になっています。
ホシノ天然酵母を使えば、温度管理に
以前ほど、手間を掛けなくても良いのです。
温度管理に便利な器材が沢山出来ました。
作業自体を見直して、少し価格に反映
させると良いと思います。
そしてパンは自由自在に、
材料を使い作る事が 出来ます。
自分の身体にとって良い物を入れて
作る事が出来ます。
機能性を伴ったパンを作るのも一つの
方向性と思います。
レーズン等もそれなりに良い効用が有ります。
ただ甘いだけでは有りません
クルミ、雑穀、ドライフルーツ、等その他沢山有ります。
これらを入れると、また、価格に反映しますが、
そこの所を何とか帳尻を合わせ、
天然酵母と国産小麦のパンが、いつでも
手に入れらる身近なものになると良いです。
天然酵母と国産小麦のパンは売っている
場所が限られています。
美味しいパンを食べて、免疫力を上げ元気に
過ごしてほしいです。
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