国産小麦の大きな特徴
1 日本における国産小麦の量
国産小麦は、生産量が少なく国内製品に
使用している割合は小麦全体の1割前後です。
多くはうどん等の麺類が多く
等級の悪い物は家畜の飼料などにも
使われています。
その中でもパンに使われているのはほんの一部です。
大手のパン製造所で多くを使う事は困難な状態です。
2 国産小麦の性質
性質としては、たんぱく質が外国の小麦より少なく
パン作りにはそれ程向いていないと言われています。
粉自体が外国産の小麦のガラス質(硬い粉)
ではなく なんとなくしっとりとした、
柔らかい粉です。
外国産の硬質小麦に対して、
軟質小麦と言われています。
澱粉の量が多く 澱粉の性質も違います。
又、灰分の量も多く、パンにしたときに
味の深みと旨味が有り美味しいです。
3 国産小麦でのパン作りは?
グルテンが少なく パンが膨らみずらいので
小麦の扱いに慣れないと、難しいです。
ですから国産小麦でのパン作りを手掛ける人が
少ない現状です。
味が良いので是非個人のパン屋さんで
使ってほしいです。
4 価格の事
価格においても外国産小麦に比べ高価です。
以前はもう少し安かったのですが、ここにきて
政府の補助が少なくなり、価格が高くなりました。
こちらもパン作りを遠ざける原因です。
5 国産小麦作り時の薬品使用
国産小麦にはポストハーベスト農薬が
有りません。
外国産小麦は輸送の時の害虫予防のために
農薬を散布します。
栽培においても外国産の麦に使用されている
強い農薬は使用していません。
6 国産小麦の種類について
北海道から九州まで 日本全国で小麦を
栽培しています。
北海道の小麦は、グルテン量が多く
外麦に匹敵します。
国内産小麦の70%が北海道で作られています。
代表的な小麦が「春よ恋」 です。
この小麦はとても人気が有り、
パン屋さんでよく使われています。
「はるゆたか」も以前は人気の有る粉
でしたが、収穫量が少なくなり
現在少ししか出回っていません。
その他 「春の息吹」「ゆめちから」
「キタノカオリ」など。
本州に入り
「ナンブ小麦」「ゆきちから」
「鶴の夢」「黄金鶴」「ニシノカオリ」
九州に
「ミナミノカオリ」他
まだまだたくさん有りますが
パン作りに適しているのはこのくらい
にしておきます。
**国内産小麦は使いずらい面も有りますが
味の良さと、安全性で、少しでも多くの
パン屋さんに使ってもらいたいです。
これからの時代は、少しでも国内の
小麦生産を増やして、自給率を上げて
いかなければと思います。 **
外麦に慣れている
コメント