星野昌さんがホシノ酵母を作り出して、
40年近くになります。
初めのとても美味しかった、
【ホシノ天然酵母種】は、
残念ながら跡形もなく消えて
しまいました。
残念で、悔しくてなりません。
いくら考えても戻っては来ないので、
考えないことにします。
ただこの事実だけをお知らせして
おきます。
その後いろいろな事があり、
ご子息の星野益男さんが、
丹沢で酵母を見つけてきました。
そして【ホシノ丹沢酵母】と
命名しました。
丹沢酵母づくりの初めから、
テストするたびに、私どもの工房に
酵母を持ってこられて味見をし
意見の交換をしていました。
初めのもろみの状態の味はとても
美味しかった事を覚えています。
以前の酵母とは、違った意味での
美味しさが有りました。
私達は、この酵母がとても気に入り、
出来上がってから今まで迄ず~っと
丹沢酵母を使っています。
吟醸純米酒のような味がします。
起こした酵母を舐めてみるとわかります。
しかし、酵母を上手に起こさないと、
良い味にはなりません。
(舐めて美味しい所が、パン用酵母
イーストとの大きな違いです。)
丹沢酵母 起こし方
丹沢酵母 100gに20℃の水を
150g入れます。
容器は、ガラス瓶が良いです。
初めは、煮沸消毒して下さい。
ヘラでかき混ぜて、
ラップをしてから蓋をします。
20℃の温度管理の出来るところに
置き4~5日かけて作ります。
味に変化が出てきましたら
(苦味が出る)すぐに冷蔵して下さい。
ここがとても肝心です。
2~3時間長く置いてしまうと
発酵力が弱くなります。
かと言って、苦味が出る前に、
酵母を冷蔵庫に入れると、
作ったパンに酸味が出ることが有ります。
冷蔵庫に入れ次の日当たりから使えます。
酵母に対して1.5倍の水を入れる方法は、
星野昌さんの直伝です。
現在のホシノ酵母は、
酵母に対して2倍の水を入れます。
1.5倍のほうが、酵母が長持ちします。
使用量も少しで良いのと、
味も良いです。
低温で永くかけて酵母起こしを
するのが、良いです。
出来上がった酵母をあまり長く置くと
(2週間以上、)酵母の力が弱くなります。
蓋付きの型入れ大型食パンを作ると
よくわかります。
外麦ですとそれ程感じませんが、
国内産のそれもグルテンの少ない麦で
作った場合には、膨らみの悪いパンになります。
私の場合は、新しい酵母を常に作って
、前の古い酵母と混ぜています。
割合は、使う量により異なります。
力のある新しい酵母と、味の良い
古い酵母を混ぜることにより、
常に一定の味と、力にしています。
**丹沢酵母を購入すると起こし方が
記載されています。
ほぼ1日で起こす方法です。
これでも出来ますが、シンプルなパンを
作った時の味に違いが出てきます。
常に 砂糖の入ったパンを作るのであれば
短期間に作った酵母でもかまいません。**
丹沢酵母の発酵力
この酵母は、糖分の多い生地には
あまり向いていません。
砂糖が20%も入る生地の場合は、
一次発酵にかなりの時間を要します。
24時間位かかることも有ります。
砂糖の入る生地はそれだけで
味が出ますので、この酵母以外の
「ホシノ酵母」
を使うと良いかもしれません。
私どもは、この酵母に慣れて
しまっているので
、他の酵母は使いません。
酵母起こしにも置き場所にも
困りますので酵母はすべて1種類です。
この事も 星野昌さんの 言われた
とおりです。
酵母ばかり沢山有っても、
仕方が有りません。
一つの酵母で何でも出来ると
教わりました。
パンを作る段階で、味はいかようにも
なります。
丹沢酵母の味
味はとても気に入っています。
無くなってしまった酵母の次に良い味が
出る酵母です。(味は好みですが、、)
砂糖の入らない、シンプルな生地で作る
パンにはとても適しています。
上手に作ると【味は絶品です。】
上手に使いこなし、国内産の小麦の
良い味を引き出しましょう。
今日はここ迄、深呼吸を3回してオシマイ
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